コンクリート混和材(苫東厚真火力発電所建設所)
概要
苫東厚真発電所4号機増設工事の各種コンクリート構造物、置換率(F/(C+F))20%のフライアッシュコンクリートを使用しました。
特徴
フライアッシュコンクリートの特徴は以下のとおりです。
1.単位水量を減少させることができる。
2.水和熱を低減できる。
3.アルカリシリカ反応を抑制できる。
4.ポゾラン効果により長期強度が期待できる。
苫東厚真発電所4号機増設工事状況
施工方法
フライアッシュサイロを有したレディーミクストコンクリート工場(生コンプラント)で製造されたフライアッシュコンクリートを、アジテート車(生コン車)で運搬しポンプ車で打設しました。
施工規模
コンクリート打設量 90,000m3
(平成12年4月現在 約50,000m3)
フライアッシュ利用量 6,000t
設計条件
設計条件の一例を以下に示します。
配合
室内試験により、標準示方配合を求めました。
特性
図-1 スランプの経時変化 図-2 空気量の経時変化
※P配合はフライアッシュ置換率0%
経時変化の性状について、フライアッシュコンクリートのB配合はフライアッシュを置換しないP配合よりスランプロスが若干小さくなり、フライアッシュによる改善効果が示されましたが、空気量ロスが大きくなる傾向でした。
フライアッシュコンクリートの圧縮強度発現率(材齢28日の圧縮強度を1としたときの比率)についてみると、初期の強度発現は小さいものの材齢28日から91日の強度発現は大きいことが分かります。
留意事項
フライアッシュコンクリートの空気量の調整には、フライアッシュ用AE助剤を使用するのが効果的です。
参考資料
1)海外炭フライアッシュのコンクリートへの適用(その1)
(電力土木 No.282、p52-56、平成11年7月)
(電力土木 No.282、p52-56、平成11年7月)