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凍上抑制層材(勇払マリーナ構内道路)

概要

 苫小牧港管理組合が施工する勇払マリーナ船溜舗装個所で凍上抑制層材にクリンカアッシュの適用性試験を実施し、実施工で採用されました。


特徴

クリンカアッシュの特徴

1.色・外観、粒子形状
フライアッシュスラリー中詰工 平成元年1月
2.化学的性質
クリンカアッシュは赤熱状態でボイラ底部の水槽に落下した石炭灰を粉砕機で粉砕、粒度調整したのもで、急冷水洗いされているため化学的に安定したものです。
3.物理的性質
クリンカアッシュの粒度は砂礫と粗砂を中心とした締固め特性の良好な砂と同様の粒度分布をしています。また、透水係数は10-2〜10-3(cm/s)と清浄な砂、砂礫と同程度の透水性を有しています。
4.密度:2.2〜2.5(g/cm3)
一般にクリンカアッシュの密度は2.3程度で、一般の土と比較して軽量です。
5. pH:7.6〜10.1
一般にクリンカアッシュのpHは9程度で弱アルカリ性を示しますが、ガラス質で安定しています。
6.その他の特徴
孔隙構造となっているので、締固めに対して締固め度90%以上のとき安定しており、凍上抑制効果を有するほか通気性が良く、保水性に優れているので道路の下層路盤材やグランドなどの中間層にも利用されています。

施工方法

1.試験施工の断面
2.試験施工手順
1層20cm×2層の施工とし、ブルドーザで敷均し、タイヤローラにて転圧しました。転圧回数については各層6回とし、密度測定により90%以上の締固め度が確保されることを確認しました。
3.原位置試験結果

※(独)北海道開発土木研究所での試験方法で、締固め施工管理に用いられる試験です。


クリンカアッシュの転圧状況
クリンカアッシュの転圧状況

施工規模

使用量:11,464t
(平成12年度施工:2,601t、平成13年度施工:8,863t)


品質試験

クリンカアッシュの品質試験結果

クリンカアッシュの基本性状(室内試験の一例)

凍上試験結果は、合格しています。


環境影響

溶出試験結果


参考資料

1)凍上抑制層におけるクリンカアッシュの適用について
(土木学会第55回年次学術講演会、平成12年9月)